Hindsight Bias

ここのところスポーツ・アナリティクスづいていて、スポーツは基本的に言葉(言語)があまり関係ないし、野球でもサッカーでも日本語でやったことがあれば、なんとなく身振り手振りで外国人チームと試合できそうなところが言語に依存しないグローバルな媒体だなと感心していたところでした。

例によって行動経済学のRichard Thaler とかDaniel Kahnemanとか大御所の文献(というか僕の場合はポッドキャスト)を拾い読み(拾い聞き)してるうちに出会ったのがAnnie Dukeという女史で何と元プロのポーカープレーヤーでUS ドル4millionもの賞金を稼ぎ、 なおかつ元ペンシルバニア大の博士課程終了からポーカーに転身したという異彩です。彼女のポッドキャストを聞いていて出会ったのが以下の話です。

なんでも2015年のスーパーボールの1プレイを巡る話で、僕はアメフトがほとんどわからないのであまりピンとこないのですが、どうも残り時間26秒のプレイをどうするべきだったかと言う話のようです。ボールを回してタッチダウンを狙うべきだったか、パスを出すべきだったかという二択で、コーチだったPete Carrolはパスを出すという指示をだし結果的には相手にインターセプトされたという状況、アナウンサーだか解説者が大声で「NFL史上最悪のプレイ」と騒いでいるシーンです。

これに対してAnnie Dukeがデータをつかって客観的に分析しています。実際にあの状況でパスがインターセプトされる確率は1%から2%であり、パスを出すという判断は決して間違っていなかったと冷静に反論してます。つまり「失敗した」という結果だけから逆算で遡って悪いプレーだった、史上最悪の判断だったと批判する当時のメディアを批判してます。

日本の野球解説とかでもよくある状況と思います。「まあ、結果論ですけどね。」というやつです。これを行動経済学あるいは認知科学ではHindsight Biasと呼ばれ、ビジネスの現場でもわりと普通に使われる用語だと思います。英語でHindsight もBiasも日常生活で頻繁にでてくるワードなのでこの2つが組み合わさってHindsignt Biasが仮に学問の専門用語になった場合でもすんなりと頭に入ってくると思います。ちなみにHindsightは日本語でいうと「今になって思えば」みたいな感じなのですが、日本語訳はなんと「後知恵」だそうです。いやぁー、そんな日本語聞いたことないよ、日常生活では使わないしというのがぼくの感想です。英語だと普通のワードの組み合わせが、日本語訳になると普通じゃななくなる、これはよくないと思います。まだカタカナのほうがいいかな。

おまけ:ちなみにAnnie Dukeが故Daniel Kahnemanをインタービューした貴重なポッドキャストがありまして、ぼくのお気に入りです。カーネマンがなくなる8ヶ月くらい前に収録されたと思われ、そこでもお互いを褒め合ってるくらいに尊敬しあってたんだなと好感が持てます。

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